がたふぇすに懸ける想い
“多くの人にマンガ・アニメ文化に触れて、楽しんでもらう機会を作り、プロ・アマ問わず創作意欲を刺激するとともに、市内に賑わいをつくり出し、新潟に息づいてきたマンガ・アニメ文化を広く発信する”。
これは、2011年2月の初開催時から、私たち「にいがたアニメ・マンガフェスティバル(がたふぇす)」が掲げているイベントの理念です。
この理念を基に、毎回、多くの企画関係者の皆様にご協力をいただき、試行錯誤を繰り返しながら「がたふぇす」はここまで歩んできました。
2年前の「がたふぇすVol.10」は、大型台風直撃のため開催直前での中止。
昨年の「がたふぇすVol.11」は、新型コロナウイルスという未知の感染症に対して、全国の様々なイベントが手探りで対応策を考えながら実施をするという状況の中、私たちがたふぇすも、コロナ禍の中でマンガ・アニメ文化の灯を絶やさないために、ステージイベントと限られた一部の企画のみに規模を縮小し、リアルイベントとオンライン配信とを併用しての開催となりました。
直近の2年間をこうした形で乗り越えてきた私たちにとって、感染対策を十分に行った上で、従来のような、ステージイベントの他にもまちなかに企画・出展ブースや痛車が並び、コスプレイヤーの皆さんがイベントを巡っていくという、フルボリュームでの「がたふぇすVol.12」の開催は、今回の大きな目標であり、また悲願でもありました。
しかしながら、今回、私たち「がたふぇす実行委員会」は、10月16日(土)・17日(日)に予定しておりました「がたふぇすVol.12」を“全面中止”にするという大きな決断をいたしました。
“正直に言えば、悔しくて仕方がありません”。
しかし、イベントの主催者としては、その当日を乗り切って終わりというわけにはいかないのです。
「人流抑制の要請がされている中、万が一、がたふぇすへの参加によって感染が広まってしまったら」
一番の大きな不安がこれでした。
医療の現場に余裕が無い地域がある状況では、もし、がたふぇすに関連した行動によって発症してしまった場合、その方の住んでいる地域によっては、最悪のケースとして命に関わってしまうということも考えられます。
そうしたリスクが考えられる中で、イベントを開催することが果たして正しいのかどうか。
ただの自己満足ではないのか。
悩む日々でした。
こうした考えられる全てのリスクを踏まえ、実行委員会で検討を重ねた結果、「来場者・出演者・全ての関係者の皆様の安全を第一とするべき」との判断に至りました。
なお、これはあくまでも私たち「がたふぇす実行委員会」としての結論と判断であり、全国で開催している他イベントのことを否定するものでは決してありません。
それぞれのイベントごとに開催地の事情や条件、催事の性質や要素などが異なっており、それによって判断材料や課題なども変わってくるからです。
ですので、私たち「がたふぇす実行委員会」は、様々な工夫や対策を行い、安全対策を万全にして実施されるイベントについて、その主催者の皆様の判断を最大限に尊重し、イベントの成功を応援したいと思っています。
「がたふぇすVol.12」を楽しみにされていた皆様と、企画にご協力をいただいていた出演者・関係者の皆様に、改めて深くお詫びをいたします。
来年こそは、必ず「がたふぇす」を復活させる……!
私たち「がたふぇす実行委員会」の総意です。
皆様と新潟で会えることを楽しみに、実行委員会一同企画・運営を頑張って参ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
一日でも早く事態が終息し、安心して過ごせる日々が来ることを祈って。
マンガ・アニメに関わる全ての皆様と、それらを愛する全ての皆様へ感謝を込めて。
そして、全ての医療関係者の皆様へ最大限の感謝と尊敬を。
2021年9月27日
にいがたアニメ・マンガフェスティバル実行委員会